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2019年4月18日 (木)

安全設計の概要ー安全設計とプロセス設計

安全設計の概要

プロセスプラントは原料から化学製品を生産しますが、これだけではプロセスプラントの役割を果たしていることにはなりません。そこには”品質”という修飾語が必要となります。それを加えてみると「指定された種類と品質を有する原料から、定められた品質と量の製品を一定の時間内に生産する」ことになります。この決められた質と量の製品を生産するためにはプロセスプラントを安全に運転する必要があります。

この「安全とは許容できないリスクが存在しない」ことですから、プロセスプラントを安全に運転するということは、許容できるリスクが存在する中で運転することを意味しています。そのためには、

  1. 原料や製品あるいは装置や機器のハザード(危険性あるいは有害性)を明らかにする。
  2. ハザードから想定できるリスクを洗い出し、許容出来るリスクかどうかを評価する。

つまり、可能性のある運転モードや運転条件の中で上記の作業を行い、運転範囲を明確にする必要があります。具体的には運転温度や運転圧力などの上限と下限を定めます。しかし、可能性のある運転モードや運転条件を洗い出すためには、プロセス設計をある程度進めておく必要があります。つまり、プロセスプラントに関する予備設計あるいは概念設計を終わった段階で、初めてプロセスプラントの安全設計を行うことができます。

以上のことから、安全設計の最初のステップでは予備設計あるいは概念設計を終わった段階以降に以下の作業を行います。

  1. 可能性のある運転モードや運転条件を洗い出し、
  2. 原料や製品あるいは装置や機器のハザードを明らかにして
  3. ハザードから想定できるリスクを洗い出し、
  4. 運転温度や運転圧力などの運転条件の上限と下限を定める。

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