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2019年4月12日 (金)

改めて安全とはープロセスプラントにおける安全設計

安全というと「危険でない状態」あるいは「安心できる状態」などと表示されることが多く、しっかりした定義があるわけではありません。国際基本安全規格(ISO/IEC GUIDE 51:1999)では安全を以下のように定義しています。

「安全とは許容あるいは受容できないリスクがないこと」

言い換えると、許容あるいは受容できるリスクであれば安全とみなすことが出来ます。ここで使用されているリスクは危険そのものではなく、可能性を示しており、「危険性・有害性によって生ずるおそれのあるけがや疾病のひどさと発生する確率を掛け合わせたもの」と定義されています。これは“絶対安全は存在しない”という表現と同義で、日本では安全とは危険は存在しないという絶対安全に近い理解をしている人が多いのも事実です。なお、危険性あるいは有害性をハザード言っています。

ハザードは人、環境および財産に対して悪影響を及ぼし得る状態で、厚生労働省では以下のように定義しています。

【危険性の分類例】

  1. 機械等による危険性
  2. 爆発性の物、発火性の物、引火性の物、腐食性の物等による危険性
  3. 電気、熱その他のエネルギーによる危険性
  4. 作業方法から生ずる危険性
  5. 作業場所に係る危険性
  6. 作業行動等から生ずる危険性

【有害性の分類例】

  1. 原材料、ガス、蒸気、粉じん等による有害性
  2. 放射線、高温、低温、超音波、騒音、振動、異常気圧等による有害性
  3. 作業行動等から生ずる有害性。

ハザードはそれだけでは危険性あるいは有毒性と言うだけで、危険そのものにはなり得ません。人あるいは設備や機器がハザードに近づくことで、はじめてリスクとなります。このようにハザードとリスクの違いを明確に理解する必要があります。

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