原単位についての覚え書き その8 ”システムインテグレーション”
今まで原単位について色々述べてきましたが、今回8回目で「原単位についての覚え書き」を終了し、次回からは表題を「プラントのシステムインテグレーション」に変えて連載することにします。
ここで述べるシステムインテグレーションとは、多くのシステムを跨いで熱回収が行われることにより、原単位が大幅に改善するようなインテグレーション(統合)を意味しています。これとはコンセプトが異なりますが、より高度なインテグレーションも存在します。これについても回を追って説明したいと考えています。
原単位を改善することにより原燃料消費量を減らすことが出来、ひいては地球温暖化ガス削減に繋がるのですから、システムインテグレーションについてしっかりと学習しましょう。
システムインテグレーションの1回目は、熱回収システムインテグレーションの効果について説明します。まず、考えられる効果は以下の三つです。
- 原燃料原単位を改善出来る。
- ユーティリティ消費量を減らすことが出来る。
- 設備コストを削減することが出来る。
この三つの効果の背景には共通項が存在します。それは廃棄されるエネルギー量の減少です。
投入される原燃料や電力などのエネルギーが減少すれると、どういうことが起こるでしょうか?
燃料消費量が減少すれば排ガス量も減少します。熱回収量が増加すれば冷却水で廃棄していた熱量が減少します。
当たり前の話ですが、”熱回収システムインテグレーションを行うかどうか”、そして”行うことにより効果が上がるかどうか”を、まず判断することが重要です。そのためには何らかの判断基準が必要となります。その一つが、
- 廃棄されるエネルギー量が多くないか。
- 廃棄される熱の温度が高くないか。
次回はこの廃棄エネルギーについて考えてみましょう。
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