プロセスエンジニアのためにウェブサイト

最近のトラックバック

« 2009年1月 | トップページ | 2009年7月 »

2009年4月

2009年4月11日 (土)

エネルギーの意味

高校での物理の授業で「エネルギーは物質ではない」と教わった。

例えば、「新しい高校物理の教科書」ではこう説明している。

物質に仕事をする能力があるとき、その物体はエネルギーを持つという。エネルギーの量は物体がすることのできる仕事の量で見積もるので、仕事と同じ単位J(ジュール)ではかる。

例えば、1kg(=9.8N)の鉄アレイを片手でゆっくりと1mの高さまで持ち上げたとき、この鉄アレイの持つエネルギーの量は9.8Jとなる。このエネルギーを肌で感じることはごく簡単で、1mの高さにある鉄アレイを床に落とすことにより衝撃音を生じ床はへこむ。

一方、新聞や雑誌で見たり聞いたりするエネルギーを、われわれはエネルギーを有する物質、あるいはエネルギー資源として捉えている。このエネルギー資源は以下のように分類できる。

  • 化石エネルギー源:石炭、石油、天然ガス、オイルサンド、オイルシェール、液化ガス
  • 原子力エネルギー源:核分裂、核融合
  • 自然エネルギー源:太陽、水力、風力、地熱、海洋
  • バイオマスエネルギー

現在、話題となっている太陽エネルギーの量は1m2当たり1kW(1kJ/sec)と言われており、1年間に地球が受け取るエネルギー量は約160億kJの10億倍と言われている。一方、1年間で全世界で使用するエネルギー量は約160億kJの10万倍と桁数が4桁違う。

言い換えると、1年分の太陽エネルギー量で、1万年分の全世界で使用するエネルギーをまかなうことが出来る。まさに無限大のエネルギーがわれわれの周りにある。これが太陽光発電を推進する力となっている。

最近購入した本

エネルギー読本」の連載を控えて、資料集めに忙しい。

今まで集めた書籍を紹介すると、

  1. 「石油の支配者」、浜田和幸、文藝春秋
  2. 「排出権取引は地球を救えない」、藤井耕一郎、光文社
  3. 「『脱・石油社会』日本は逆襲する」、清水典之、光文社
  4. 「日本経済の勝ち方 太陽エネルギー革命」、村沢義久、文藝春秋
  5. 「暴走する『偽』環境ビジネス」、武田邦彦、KKベストセラーズ
  6. 「新エネルギーバブル」、週間東洋経済、2009 3/21号

これ以外に熱力学などの専門書も考慮して連載をスタートしたい。

2009年4月 8日 (水)

太陽光発電ビジネスへの企業の取り組み

最近の太陽光発電ビジネスに対する国や企業の取り組みかた、これがずいぶん変わってきたように思われる。

それはグリーン・ニューディールに見られる太陽光発電設備の大型化とほぼ歩みを同じくしている。つまり、家庭用など小規模発電設備では、シャープや京セラ、あるいは三洋電機などの太陽電池メーカーが主体であったが、メガソーラーと呼ばれるMW級の大規模発電設備では東芝などの重電メーカーが有利になる可能性がある。

すでに東芝は大規模太陽光発電システム販売への進出を表明し、2015年度に2000億円の売上を目標としている。さらに、石油セクターの大手である新日本石油が三洋電機と折半出資して三洋ENEOSソーラーを設立し、薄膜型太陽電池の製造・販売を2010年度からスタートする予定である。

しかし、ここで重要なのはスケールメリットをどう獲得するかである。つまり、太陽電池のように単位面積当たりの発電量が固定されている場合には、発電設備の大型化、すなわち発電量増加に対応するためにはどうしても電池個数を増やすしかない。

このような能力と設備の大きさが比例関係にあるケースでは、スケールメリットを享受するためには多くの障壁を乗り越えなければならない。つまり、そう簡単ではないのである。

関連ニュースはこちらから・・・。「参入相次ぐ太陽電池ビジネス、生産過剰で主導権交代も

太陽光発電の課題

ここでいう太陽光バブルとはスペインにおける太陽光発電システムの急激な普及と、それがもたらした装置価格の高騰のこと。

詳しくは「どうなる太陽光発電の買い取り制度」を見ていただきたいが、これも含めて太陽光発電が国内で普及するための課題は以下の二つ。

  1. 太陽光発電設備からの電気買い取り価格と設備価格
  2. 電力系統への供給電力の安定性確保(二次電池との組み合わせが重要)

これとは別に、”太陽光発電により電気を作る際のエネルギー消費量はどれくらいなのか”を知っておきたい。つまり、”エネルギー消費量<太陽光発電設備からの電力エネルギー”がどの程度なのか知りたい。これを考える場合には以下の要素が含まれるのだが・・・。

  1. 太陽電池製造におけるエネルギー消費量
  2. 太陽光発電設備製作および工事におけるエネルギー消費量
  3. 電力系統への送電設備製作および工事におけるエネルギー消費量
  4. その他

2009年4月 7日 (火)

果たして石油は枯渇するのか?

20世紀は石油の時代であった。

「あった・・・」と過去形で言われる理由はと専門家に聞くと、「何を言っているのだ。石油はいつかは枯渇するのを知らないのか!」と反撃されるのが落ちである。

しかし、本当に石油は将来枯渇するのであろうか。

1943年から1964年の間にシェル石油に席を置いていたキング・ハバード博士が石油採掘の限界について述べ、これが”石油枯渇理論”の発端となった。

しかし、現在に至るまで石油資源が枯渇するという理論を裏付ける事実は、残念(?)ながらいまだ見つかっていない。

もちろん、石油は無限のエネルギーとはだれも思っていないが、後30年だの40年しかもたないだのという議論はそろそろ終わりにしたい。

だれでも納得出来る回答が欲しい。

その答えがどうであれ、今までのエネルギーを巡るパニックは沈静化し、世界各国の動きは全く違ったものになるであろう。それを喜ばない輩も居るのも事実だろうが・・・。

 

2009年4月 5日 (日)

エネルギー問題の考え方

つい先日、年輩の方々と会う機会があり、その際にCO2による地球温暖化への影響やCO2地下貯蔵技術(CCS)についてお話を伺った。

多少、お酒が入っていたので議論の詳細は忘れたが、これらに対して科学的な根拠も持っての批判的な内容であった。

小生が運営するホームページでも、エネルギーについてもう一度じっくり考えてみようと言うことで、4月末から「エネルギー読本(仮題)」をスタートしようかと考えているので、興味を持って拝聴した。

これから三週間の間に、今まで読んできた書籍の整理や情報の収集などを行って、「エネルギー読本(仮題)」掲載の準備をしていきたい。その初めとして、まず”エネルギー”や”energy”をGoogleで検索してみようかと考えている。

エネルギーに関しての有用なWebやブログをご存じの方は、アドレスなどを教えて欲しい。

                                                   深謝

« 2009年1月 | トップページ | 2009年7月 »

2023年2月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28        

考えてみたいこと

無料ブログはココログ