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2008年2月 1日 (金)

プロセスの構築2

前回、エタノールを水と二酸化炭素から製造することにしましたので、このエタノールの合成反応の運転条件を決めることにします。そのために考慮すべき項目は、

一つ目は化学平衡、二つ目は反応速度、三つ目は反応装置

ここで化学平衡は熱力学の基礎であり、ある温度における平衡定数および平衡反応率を計算することで、平衡状態における反応物と生成物の割合、つまり物質収支を求めることが出来ます。

次の反応速度は温度と濃度の関数で、触媒を伴う反応では触媒の比表面積(表面積/体積)に比例します。この反応速度を積分することにより触媒量を求めることが出来ます。

次の反応装置は反応に必要な空間(例えば触媒)を提供し、反応に伴う熱の授受を行うための機能を有しています。

実際のプロセス設計では、まず温度圧力を設定して化学平衡を考慮して物質収支と熱収支を計算し、次に反応速度を求め必要な空間あるいは触媒量を算出します。最後に必要な空間を有する大きさと形状、そして反応熱を考慮した構造を考えて反応装置を設計します。

次回は化学平衡をもとに物質収支と熱収支を計算する方法を説明します。

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