プロセスの構築4
今回は、エタノール生産量を向上させてプロセスを改善する方策の説明を行います。
前回の検討結果から、温度 100~300℃、圧力 1~10MPaの範囲におけるエタノールの生産量は160~700T/Dであることがわかりました。また、前回で暫定的に決定した圧力温度条件(3MPa & 200℃)での生産量(624T/D)は理論生産量(約1100T/D)の60%弱であり、原料原単位としては低い数値となっています。
この原料原単位を改善する簡単な方法は、エタノール合成での収率を向上させるために未反応ガスを回収して再びエタノール合成工程に戻し、新たな原料ガスとともに循環させるシステムの採用です。この循環システムを構築するためには、次の作業が必要となります。
(1)反応装置出口の合成ガスを冷却し、エタノール(+水)を凝縮させる。
(2)未反応な合成ガスをエタノール(+水)から分離し回収する。
(3)回収した未反応ガスを循環させる。
(1)の凝縮のためには合成ガスを冷却するば良いのですが、(2)の分離のためにどうすれば良いでしょうか? また、(3)の循環はどのようして行えばよいのでしょうか。そして、この3つの条件が揃えばプロセスは完全になるのでしょうか?
これらの質問に答える形で次回は進めたいと思っています。
なお、ホームページに「設計圧力と設計温度の決定(簡便法)」を紹介しましたので、アクセスしてみて下さい。
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