プロセス設計に必要な基本事項3
今回は工業用として生産販売されているCO2の仕様を調査し、設計基本を設定しましょう。
炭酸ガスに関する規格としてJISK1106があります。この規格では、「高圧ガス容器に充填した工業用の液化二酸化炭素」と適用範囲を制限されていますが、今回の設計基本で扱う品質規格としてこのJIS規格を採用しましょう。
この規格では品質を1種、2種、3種に分けており、それぞれの二酸化炭素の純度はドライベース(乾きガス、水分を含まず)で99.5%以上、99.5%以上、そして99.9%以上となっています(いずれも体積%)。また、水分濃度はそれぞれ0.12%以下、0.012%以下、0.005%以下と制限されています(いずれも体積%)。
一口アドバイス:JIS規格を調べる際に重宝するのは「日本標準工業調査会」のホームページです。そのJIS検索画面を開きますと、JIS番号などを入力すればJIS規格の内容を見ることが出来ます。ただし、印刷は出来ませんが・・・。
二酸化炭素を水とともにエタノールの原料として使用しますので、水分濃度が一番ゆるい1種、つまり純度99.5%を採用することにします。水分以外の不純物としては、窒素を仮定し0.5%以下とします。
次にユーティリティの種類と仕様を決める段階になりますが、これらを設定するためにはプロセスの内容(あるいは工程)が明確でなければなりません。そこで、次回はプロセスの内容を設定することにします。・・・続く。
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