プロセス設計に必要な基本事項
水の仕様(純度)について調べてみましょう。
日本工業規格(JIS)に「ボイラの給水及びボイラ水の水質」(JIS B 8223)があります。ボイラ給水はポンプによりボイラに供給される水で、補給水と復水の混合です。ボイラ水はボイラ内部で濃縮された水で、不純物は給水に比べ多い。
ボイラ給水は原水(河川水や井戸水)を水処理して作られます。水処理装置は前処理(凝集沈殿+濾過)、脱気装置、軟水装置、純水装置に分けられます。ボイラ給水はこの純水装置からの純水を脱酸処理(水中の酸素を除去)して作ります。
ボイラ給水およびボイラ水の水質はボイラ形式によっても違っており、ここでは水管ボイラで最高使用圧力10MPa以下の水質を採用することにします。主な項目と基準は、
pH:8.5~9.5、溶残酸素:7μgO/lit = 、鉄:30μgFe/lit、銅:20μgCu/lit
(ただし、1μg/lit は1ppbに相当します)
これで原料である水の種類と仕様が決まりました。次に原料の一つである二酸化炭素の仕様を決める必要があります。ニ酸化炭素は工業的にはドライアイスの原料としても多く使用されていますので、この方面から仕様を決定することにします。
この先は次回に説明したいと思います。・・・続く
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