地球温暖化

2008年1月25日 (金)

環境考古学が予言する地球温暖化の行く末 続き

先日、日経BP ECOに載っていた「環境考古学が予言する地球温暖化の行く末」という記事を紹介しましたが、そこから私が考えたことあるいは感じたことを述べたいと思います。

この記事の中で、

地球の気候は、氷期約8万年と間氷期(温暖期)約2万年を10万年単位で繰り返しています。人類が誕生してから現在に至るまでの約20万年のうち、17万年は氷期でした。

と説明しています。また、こうも述べています。

逆に現在より5度も、6度も平均気温が上がると大変に危険です。これは恐竜がいたころ気候で、二酸化炭素(CO2)濃度は現在の約4倍ありました。

この二つの考古学的事実から、CO2などの温室効果ガス濃度の増加だけで気温上昇が説明できないことがわかります。つまり、CO2量を削減しもとのレベルに減らしたとしても、地球温暖化の進行を止めることは出来ないということになります。人類にとってCO2量の削減は可能ですが、地球規模の海流の変化や水循環をコントロールすることは出来ないのですから。

しかし、温暖化は進んでいるのは事実であり、温暖化による海面の上昇と気候の湿潤化、降水量の増加により大型のハリケーン、台風やサイクロンが世界各地で多発する。その後のいつになるかわからないが Day After Tommorowに映像化された氷期の到来。現に我々は激しい気候変動にさらされている。

となると、CO2量削減のみに資金を投資するのではなく、地球温暖化は避けられないという前提で我々が生き延びるための合理的な対策を考える必要があるのではないでしょうか。

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2008年1月23日 (水)

環境考古学が示す衝撃の近未来

日経BP ECOに「環境考古学が予言する地球温暖化の行く末」という衝撃の記事が載っていた。

近未来(50年後)の地球環境の変化が、近年急速に進歩した環境考古学の研究結果に基づいてた説得力ある論調で説明されている。

予言通りになるかどうかは別にして、是非、一読してもらいたい。きっと衝撃を受けるはず。少なくても、今晩悪夢を見るかもしれませんよ。

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2008年1月19日 (土)

解ける永久凍土と水循環

今朝の読売新聞に「独立行政法人・海洋研究開発機構は・・・永久凍土の・・・」というニュースが一面に出ていた。長くなりますが、その文章を紹介しますと、

気温上昇に加え、それに起因する降水量の増加が凍土の融解に拍車をかけており、地球温暖化による気候変動の影響が、より明確に現れていると見られる。

同機構は、ロシア科学アカデミーなどと共同で、1970年以降のシベリア東部の3地点の地温や降水量などを分析した。2004年までの平均地温は毎年零下2・8度前後でほぼ一定だったが、05年には零下1・8度と急上昇し、06年は零下1・5度と過去最高を更新した。さらに、年間降水量も03年以降それ以前の平均より増えていた。夏の雨は凍土の氷を溶かし、冬の雪は地表を覆って地温の低下を抑え、凍土の融解を促進する働きがある。観測地点付近では冬の川に大量に水が流れたり、地盤が緩んで道路が崩れたり、牧草地が水没したりしている。

永久凍土が溶けると、地形が変化するだけでなく、閉じ込められていたメタンガスが大気中に放出される。メタンガスは、二酸化炭素の20倍の温室効果があるとされ、温暖化をさらに悪化させる心配もある。

思いつきで海洋研究開発機構にアクセスしてプレスリースの内容を再確認すると以下の文章が目に入った。

シベリアの永久凍土帯の現地観測とデータ解析に基づき、ここ数年、この地域で地中の温度が観測史上最高を記録し、「活動層」が急激に厚くなるなど、永久凍土の融解が急激に進んでいることを確認しました。
これは、長期的な気温上昇傾向に加え、降水量および積雪量の大幅な増加、積雪時期の変化など、ここ数年、水循環に変化が現れてきていることによるものと考えられます。

温暖化をもたらす温室効果ガスには、水蒸気、二酸化炭素、メタン、フロンガスなどがあり、地球全体での水蒸気の循環はこの数十万年間ほぼ変動していないので、地球温暖化に対する貢献度は大気中の濃度がほかと比べて高い二酸化炭素が一番高いとされていた。

しかし、この研究結果が正しいとすれば水循環に変化が現れている証拠であり、二酸化炭素やメタンだけではなく水蒸気についても注意を払わなければならなくなる。そうすると、燃えて水蒸気しか排出しないクリーンな水素や燃料電池車の将来はどうなるのでしょうか。もともと大気中には膨大な水蒸気が含まれており、人類の活動がもたらす水蒸気の増加は地球温暖化に影響しないと言われてきましたが、考え直さなければならないかもしれない。もしそうだとすると・・・。考えるだけで恐ろしい。

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