近頃話題になっている「きっこのブログ」あるいは「きっこの日記」というブログがある。そのセンセーショナルな記事内容(例えば耐震強度偽装問題など)から、”誰が書いているのか”という探偵ごっこまであって話題性に富んだブログの一つだと思う。
当人のプロフィールを見るとフリーのヘアメークとあるが、毎日書かれているブログの情報量の多さから、”マスコミ関係者でフリーのヘアメークではないので”はとの声も多く聞く。
このヘアメークという職業を見て、どこかでこれと同じようなsituationの記事があったことを思い出した。昨夜、部屋中を探し始めて、ようやく見つけた。それはNEWSWEEK(日本版)の2005年8月31日号で、タイトルは「DV(家庭内暴力)の被害者を美容室で救え」といコラムだった。
その記事を紹介すると、
美容室で働く人々は、客からプライベートな話を開くことが少なくない。それがときには家庭内暴力(DV)に苦しんでいるという話に及ぶことがある。「シャンプーをしていると突然、家で殴られているって告白されたりする」と、カンザス州ウィチタで働く美容師トワンダ・ハミルトンは言う。「美容室では、ほかでは聞かない話をたくさん耳にする」
そのため、最近では美容室を通じたDV防止運動が始まっている。美容業界が出資する全米組織「カット・イット・アウト」では現在、DVによる傷を美容師が見分けたり、被害者に支援団体の情報を与えられるよう指導している。4年前にアラバマ州で発足した同組織は11州で活動中で、今後3カ月以内にもう7州加わるという。
ウィチタには、同じような救援プログラム「サロンズ・オブ・ホープ」がある。フィル・クライン検事級長は最近、活動を全州に広げると発表した。このプログラムの開始前は、自分の無力さを痛感していた美容師のハミルトン。これからは、ヘアケア以上の手助けができそうだ。
つまり、ヘアメークは自分の髪の毛や顔の手入れをすることで、否が応でもお客の異変に気が付く。一方、お客は手入れをしてもらいながら次第にリラックスしていき、ヘアメークとの一対一の会話の中で本音がポロリということになるのでは・・・・。
そう考えれば、”「きっこのブログ」あるいは「きっこの日記」を書いている彼女の職業がヘアメークだからこそ、あっと驚くような情報が入手できるのでは”と納得するのだが・・・。
因みにNEWSWEEK英語版では、家庭内暴力(DV:domestic violence)をdomestic abuse(家庭内虐待)と表現している。また、ヘアメークはスタイリスト(stylist)と表現しているようだ。
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