温室効果ガス25%削減とマスキー法
民主党の鳩山代表が2020年までの温室効果ガスの削減目標(中期目標)について言及した。数値的には1990年比25%削減で、言ってみれば1970年代初めのCO2排出量に近い。
この削減目標が経済界の反発を招いているようであるが、これをチャンスとして考えている業界もある。その一つがおそらく自動車業界ではないだろうか。
思い出すのは1970年にアメリカで施行されたマスキー法である。この法律は大気汚染防止対策の一つである自動車汚染防止法で、排ガス中のCO・炭化水素そして窒素酸化物を従来の十分の一にするもので、世界中の自動車メーカーは猛反対した曰く付きの法律である。
しかし、蓋を開けてみれば四輪車に進出したばかりのホンダの一人勝ちになった。彼らは副燃焼室付の希薄燃焼により規制をクリアーしたのである。これ以降、アメリカの自動車市場においてホンダおよび日本メーカーの攻勢が始まった記念すべき1970年なのである。
このように誰もが不可能と思う目標に対して、メジャーでない企業が挑戦し勝者となる。これが技術開発の本質であり、進め方であるような気がする。温室効果ガス削減目標に対しても不可能だと言うのは決まってメジャー企業であり、日本企業がやらなくても中国やインドなどの成長企業が虎視眈々と日本市場を狙っている・・・。
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